御香宮神社
(ごこうのみやじんしゃ)

 安産と子育ての信仰を集める御香宮神社は、無事に生まれたことへの感謝をこめて「お宮参り」の参詣者が多い神社です。

 御香宮神社の表門は伏見区の大手筋通に面して南を向いて建っています。

 国の重要文化財に指定されている御香宮神社の表門は豊臣秀吉が築城した伏見城の大手門を移築したもので、三間一戸、切妻造りの単層門です。
 幅が約9メートル、高さが8メートル弱の大きさで本瓦葺きの屋根の両端に鯱を上げています。
 桃山時代の雄大さを伝えるもので創建当時は豪華に彩色されていたものであろうと伝えられています。
 庇の4個の蟇股(かえるまた)にそれぞれ中国の故事「二十四孝」を題材にした彫刻が施されています。

 慶長10年に徳川家康により造営された本殿は国の重要文化財に指定されています。今に見られる鮮やかな色は復元彩色されたものです。

 御香宮神社の手水舎の水は「御香水」と呼ばれ、環境省の名水百選の一つに選ばれています。

 嵯峨野の人気神社「野宮神社」「野宮神社と源氏物語」の頁もご覧ください。

御香宮神社のご祭神
 神功皇后、応神天皇、他7柱
御香宮神社の鎮座地
 京都市伏見区御香宮門前町174
御香宮神社の参拝
 境内参拝自由 午前9時~午後4時
御香宮神社への電車
 近鉄電車京都線「桃山御陵前」駅下車、徒歩数分
 京阪電車本線「伏見桃山」駅下車、東へ徒歩数分
 JR奈良線「桃山」駅下車

御香宮神社の由緒

御香宮神社

 御祭神は神宮(じんぐう)皇后、仲哀(ちゅうあい)天皇、応神天皇など九柱を祀る。
 社伝によれば、貞観四年(八六二)境内から清泉が湧き出て、その香気が漂い、その水を飲むとたちまち病が癒えたので、「御香宮」を賜った。
 以後、伏見の産土神として人々の信仰を集めたが、度々の兵乱や天災により荒廃した。文禄年間(一五九二~九六)豊臣秀吉は、当社を伏見城内に移し、鬼門の守護神としたが、慶長十年(一六〇五)徳川家康により旧地である当地に戻され、現在の本殿(重要文化財)が建立された。表門(重要文化財)は、旧伏見城の大手門と伝えられている。
 宝物として、秀吉の寄進した金熨斗付太刀(きんのしつけたち・重要文化財)を蔵する。境内には、伏見義民文殊九助らの顕彰碑がある。
 毎年、十月の神幸祭は、伏見祭・花がさ祭とも呼ばれ、神輿や花傘、獅子などが出て、盛大に行われる。
                京都市
上の文は御香宮神社に掲示されている京都市の駒札説明板(下の写真)を再録しています。

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