野宮神社周辺の11月の野草の花

 

11月の野草の花、野宮神社への散歩にて

 

 嵯峨野の野宮神社に散歩で歩ける距離に住まいをしています。勤務が休みの日には野草の花を楽しみます。

アキノノゲシ(秋の野罌粟)京都市周辺の日当たりの良い空き地、道端、田んぼの畦道で普通に見られるラン科の夏の野草です。花序が螺旋(らせん)状にねじれているので「ネジバナ」の名がつけられました。花序(かじょ)とは花が茎や枝に付く状態を表現する言葉です。ネジバナの花は下から上へ右廻りに咲いていきますが、左廻りの個体も見られます。草丈は20cm余りですが、高いものは40cm、低いものは10cmでも花が咲いています。
 北海道から九州まで日本中に分布し、ネジガネソウ、モジズリの別名があります。
ラン科ネジバナ属 花期は京都で5月下旬〜8月

ノコンギク(野紺菊)京都市郊外では紅紫や白のニワゼキショウの花が少なくなってきた頃から咲き出します。ニワゼキショウと一緒に咲いたり、オオニワゼキショウだけの群落を作ったりします。大の名が付いていますが、ニワゼキショウより少し小さい花が咲きます。草丈がニワゼキショウより少し高く30cmほどになることもあるので、オオニワゼキショウの名が付けられたようです。ニワゼキショウは5月の野草で紹介していますから野宮神社への道5月の野草をクリックしてください。オオニワゼキショウの花はニワゼキショウに比べて花片が幅広く、中心の紫色の部分が小さいです。北アメリカ原産の帰化植物。
アヤメ科ニワゼキショウ属。

コシロノセンダングサ(小白の栴檀草)
 自宅からは野宮神社の反対方向の大覚寺を経由して広沢の池まで野草を探しながら歩いてきました。道端に小さな紫色の花の塊がいくつも咲いていました。直径5mmほどの5裂した小さな花が集まって塊のようになっています。花序径(花の塊)は3〜4cmくらいですが、大きいものは5cmを越えるものも見られました。断面が四角形の茎が50〜150cmでほぼ直立し、枝別れした先に塊状に花が咲きます。南米原産で園芸植物として輸入されたものが野生化して、北海道から九州まで見られます。鑑賞用に栽培されていた頃は「サンジャク(三尺)バーベナ」と呼ばれていました。
クマツヅラ科クマツヅラ属、花期は夏から秋。

イヌホウズキ(犬酸漿)夜に花が咲き出して朝にはしぼむマツヨイグサの仲間ですが、このコマツヨイグサは昼間でもしぼみきらないで咲き残っている花が見られます。この写真は朝から咲き残っていた花を午後に撮影しました。花がしぼむと赤黄色になります。北アメリカ原産の帰化植物で京都市郊外の夏の草地で見られます。メマツヨイグサは茎がまっすぐに伸びてその先にいくつもの花を咲かせますが、コマツヨイグサは背が低いままで根元から別れた茎をまげて地を這うように群生することがあります。茎が赤味を帯びて、葉の縁が細かく裂けます。花の直径がが2〜3pと小さいのでコマツヨイグサの名がつけられました。アカバナ科マツヨイグサ属、マツヨイグサの別名があり、日本全国で見られます。

野宮神社と源氏物語のページも御覧ください。

 
 

アキノノゲシ
 

ノコンギク
 

コシロノセンダングサ
 

イヌホウズキ